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感動の物語 ボクのAAの続編です(作者さんは違うようですが)
投稿者:
梨華
投稿日:2004年 5月16日(日)00時41分11秒
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永遠のAA 1.
「ほれ見てみい。ちゃんと出たで。京ポン。」
(・・・ちょっと、遅かったけどな・・・)
発売されたばかりの京セラ製エアエッジフォンを持って、僕は弟の墓前に立った。
「へへへ。『また無駄使いして!』って、お前なら怒るやろな。兄ちゃん3つも買うてもうた。
でもなあ、モックではアカンのや。兄ちゃんあんときなあ、お前をだましたんや。全然違う
モック持ってきてなあ、目の見えへんお前に差し出して・・・」
花を生け、線香に火をつける。気がつけばこんな動作にずいぶん慣れてしまっていた。
「ホンマ堪忍やで。せやからな、今日はこうして・・・ほら、雨除けのヒサシ作ってきたんや。
兄ちゃんの日曜大工やで。うまいもんやろ?和尚さんもな、事情を話したら、悪い顔せんと
OKしてくれたわ。よかったなあ。これでこの京ポンはずっとお前のもんやで。本物の京ポン
やで。またメールちょうだいな。」
「お前は白がええかな?兄ちゃんはシルバー使おうと思うねん。やっぱスゴイなあ京ポンは。
パソコン用サイトも見れるし、カメラも付いてる。ホンマ何でも出来るで。」
墓石を洗った水を丹念に拭いて、僕は自作のひさしと端末を置いた。
「さて、きょうはこれで帰るわ。兄ちゃんこの足でちょっと寄るとこあるしな。またすぐ来るからな。
じゃあな。」
自分の端末をポケットに納めると、僕は弟の墓を後にした。家電ショップの袋ではさすがに色気が
なかろうと、文具店で買った紙袋には、もう一台のエアエッジフォンが入っている。
既に花は散り、緑の葉が生い茂った桜並木の下には、初夏の日差しが木漏れ日となって降りそそぐ。
実を言うと、桜は花の頃よりも若葉の頃の方が好きなのだ。照り映える緑の葉は、ほとばしる生命力
を感じさせる。
この若葉のように、あの子もきっと元気になる。そう、あの子はきっと・・・
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