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(無題)

 投稿者:ハッシー  投稿日:2009年 6月 5日(金)22時17分4秒
  この投稿を読んで気になった人は、この出会いを大切に交際に発展しよ。真剣に彼女募集中(川崎、横浜、大田区、溝ノ口、南武線、田園都市線◎)東京、神奈川住み以外の遠距離、条件有。年齢、住み気にしないので気楽に、付き合うかは仲良くなってから決めようね。なるべく会うのは、平日希望。プロフ:神奈川の川崎住みで、日東駒専の大学に通学中、経済専攻、趣味野球&サッカー観戦、フットサルチーム所属中。体型:普通、彼女作ると優しい、かわいい、癒される、声が落ち着くなどて言われ一途で大切にします。ソフトバンク使用中※欠点を言うと顔がよくない方なので、顔判断しない性格重視希望。上記に興味を持ったら、メール下さい  

  彼氏ほしい o(*^▽^*)o

 投稿者:花子  投稿日:2009年 4月12日(日)17時29分56秒
  じゃあ自己紹介するね!
名前はたんこっていいます(^ー^)ノ☆*.。
ちなみに彼氏募集中ねd(・∀<)
私の事もっと知ってもらいたいから、もし良かったら見てくれる?
写真とかもいっぱい載せてるから.+゜(・∀・)゜+.゜
以下は私のアドレス:  momoko99_love@yahoo.co.jp連絡を待ってる?.......♪(^∇^*)*^∇^)

http://fhp.jp/momoko77251/

 

今すぐ使える恋愛テクニック

 投稿者:  投稿日:2009年 3月18日(水)22時13分26秒
  恋愛テクニック

http://renai3201.blog38.fc2.com/

 

 「彼女の夢」

 投稿者:wataru  投稿日:2008年 3月24日(月)15時54分15秒
      最近、毎晩のように彼女の夢を見る。彼女とは山野葉子のこと。高校3年
の時の同級生で、卒業後5年ほど友達づきあいをしていた。その間、関係が恋愛
に発展しかけたことも何度かあったが、結局は煮え切らないまま時は過ぎ、自然に
消滅してしまった。それももうとっくの昔の話。俺も彼女も今年で四十という
年齢を迎えようとしている。それでも彼女が記憶の片隅に居続けるのは、お互いに
まだ独身ということだからかも知れない。
 夢は「見る者の願望のあらわれ」とよく言うが、彼女の夢の場合は当てはまらない
ような気がする。なぜなら夢の中で俺は彼女に何もしないからである。夢では過去
俺と葉子との間で実際にあったシチュエーションがそのまま再現されていた。
例えば、いっしょに泊まった伊豆の温泉の宿や、葉子の部屋。先日見たのは放課後の
教室で二人きりという光景だった。そこで俺は、現実がそうであったように、やはり
葉子に対して何もしなかったのだ。指一本触れず、声をかけることも無かった。
現実であろうと夢であろうと、俺の行動は変わらない。ただ、夢の中の方が、
覚醒している時よりも精神が純化していて、素直な思考をしているような気がする。
「過去これと同じ状況で、俺は何もしなかったわけだが、別の選択肢もあったのでは
なかろうか?」 「何か声をかけてみようか」などと、さまざまな可能性を模索したり
する。がしかし、結局は何もしない。我ながら歯がゆい思いである。
 過去彼女に素っ気無い態度をとりつづけたのは、世の女性に対する復讐でもあった。
俺にとって葉子というのは女性の象徴であった。そして、母親に対する畏怖や
思春期の訳のわからぬ怒り、女性器への秘密めいた憧れなど、ごっちゃになった感情が
憎悪となり、それを当時無自覚のまま彼女にぶつけようとしていたのだ。ただ、最初からそんな
態度で接していたわけではない。高校の時は彼女に対して実に紳士的に振舞っていた。
ただ、俺の態度が変わり始めたのは二十歳の頃からだっただろうか。この頃にはお互い
ざっくばらんに何でも話す仲になっていたのだが、ある日のデートの帰り
「さぁーて、帰ってオナニーでもするか」
と冗談で言うと、葉子は
「嫌ねぇ」
と白い目で俺を見た。
「なに言ってるんだ、俺にとってオナニーは日課であり、これをやらないと一日が終わらない」
「私にはわからないなぁ。その『溜まる』っていう感覚が無いから。女だからかな?」
「女はそうなのかね?」
「う〜ん、不感症なのかも。『イク』っていう感じもわからないし」
などという会話をしたことを憶えている。この時は気にも留めなかったが、もしかしたら俺は
誘われていたのではないのかと今になって思うのだ。「私は不感症」とか「私はイッたことが無い」
などと女が言う時は「私はちょっと難しい女なのよ。攻略できるかしら?」と挑発しているのだと受け取れ
なくも無い。仮にそうだとしよう。しかし、俺はそんなにに飢えているわけではなかったのだ。
スキンシップよりも、もっと彼女とは精神的につながっていたいと考えていた。俺は確実に
葉子に恋をしていたが、世間で言うそれとは違っていたのかも知れない。この日を境に
意識的に葉子と距離をおくようになった。

 最近連続して見る葉子の夢。これは俺が葉子の夢を見ているというより、葉子の精神世界に
さ迷いこんでしまったという感覚である。そこで出くわす彼女との間に会話はなくとも、
強烈に伝わってくるのだ。

「ここでまた何もしないことを選択してしまったら、次に会えるのは5年も10年も先になってしまう。
相思相愛のはずなのに私達はなぜ触れ合うことができないの?」

俺はただ、葉子とは馴れ合うような関係でいたくないのだ。そりゃあ過去、イベントの度に何度も
悩み、結果を悔やんだ。でもこうしてセーブポイントに引き戻されたとしても、俺の
選択が変わることは無い。俺は永遠に彼女を抱くことはない。

 ある日、また夢の中に彼女が現れた。そして今度はついに彼女が口を開いた。

「さようなら」

翌日、もと同級生の友人から電話がかかってきた。そこで山野葉子が病死したことを告げられた。
一ヶ月ほど前から白血病で入院していて、昨晩息を引き取ったとのことだった。
 

「地獄」

 投稿者:wataru  投稿日:2008年 1月27日(日)21時11分6秒
    夜、なかなか寝付けずにいた。ふと、なんとはなしにテレビのスイッチを
つけると、ウサギが野原を飛び回るアニメーションが映し出された。

 買ってねー 買ってねー・・・ グーチョキポン グーチョキポン・・・♪

素人女性風の無機質な声で、こんな歌が流れる。どうやら駄菓子のCMのようだ。
最後、価格表示とともに本商品の画像が映り

 「お店での万引きはやめましょう。先日、小学5年生の○○君は、万引きをした
  直後、交通事故でなくなりました。」

 と、画面下に注意を呼びかける文章が添えられる。なんだか気分の悪くなるCMだ。
なんだよ「グーチョキポン」って?。


 この間の地震で家を失い路頭に迷っていると、親戚を名乗る初老の紳士から
とある居住空間を提供された。他に頼る当てもなかったので、甘えることにしたが、
まだ、新しい環境に馴染めずにいる。なにせ、巨大な温泉旅館の宴会部屋をたった
一人で貸切の状態なのだから。だが、2〜3日すると顔なじみの従姉弟達も同じ部屋に
身を寄せるようになっていった。今回の地震では俺の他にも多くの親戚が家を
失っている。親達は仕事の都合で地元をはなれることができなかったので、
子供達だけがここに来たのだが、全員この温泉旅館の主が
自分の親戚であることを今まで知らずにいた。主の申し出があって初めて知ったのだ。
詳しくうかがうと、主は今はなき俺のお袋の兄だと言う。そういえば過去に
お袋からそんな親戚がいるようなことを聞いたことがあった。しかし、その一族は
ヤクザがかっていたらしく、それを嫌ったお袋はとうの昔に絶縁したとのことだった。

 大部屋に一人っきりでいた時は淋しかったけど、同居人が5人増え、年下の吉晴が
ゲーム機を持ち込んでくれたので、たいくつすることもなくなった。そしてなにより
一つ下の順子が来てくれたのが嬉しかった。いとこどうしであったが、俺達は
密かに惹かれあっていたのだ。
 館の主は、震災地の復興が完全に完了するまで、ここにいてよいと言う。
衣食にも事欠かず、温泉にも入り放題。願ってもいない夢の様な環境だった。
しかし、このまま何もせず厄介になってばかりいては悪いと思い、俺は一番の年長者として
旅館の手伝いを申し出た。しかし、オフシーズンのせいか宿泊客はほとんどおらず、
やることといったら掃除か雑草の除去くらいであった。それでも、何もしないよりはマシ
と思い順子とともに引き受けることにした。俺は除草、順子は館内の掃除をすることになった。
俺は最初、たかが除草となめてかかっていたのだがこの考えは甘かった。とにかく旅館の敷地は
広大で、一日二日で済む仕事では無いとすぐに気付かされた。しかし、一度引き受けてしまった
仕事。途中でやめるわけにはいかない。主から除草道具を借りて地道に作業を続けた。
エンジン草刈機や強力なガスバーナーなど初めて手にする道具もあったが、使いこなせる
ようになると、地味な作業が楽しく思えてきた。

 一ヵ月後、旅館に団体客が訪れた。総勢300名以上。こいつらだけで丸二日間
旅館を貸しきるそうだ。この団体の毎年の恒例行事で、昼夜問わず宴会で騒ぎ
つづけるのだと言う。過去、一般客の苦情が殺到したので数年前から貸しきることに
なったそうだ。今年は俺達の部屋だけは特別に残しておいてくれることになったのだが、
主に「騒がしくなるが、我慢してくれ」とたのまれた。もちろん俺達は文句を言える立場に
なかったので、その時は快く了解した。

 駐車場を埋め尽くす黒塗りの車。それにまじって赤や黄色のフェラーリや観たことの無い
スポーツカーが数台。これをら見ただけでもすぐに解る。こいつらはヤクザだ。
そしてその大元締めは、俺の親類である旅館の主。
俺達も本会場の隅にまねかれ、そしてほどなくして宴は始まった。。だが予想とは裏腹に最初は
粛々と幹部らしき人物のスピーチが続き、会社の忘年会のイメージなんかよりも、ずっと
静かな印象だった。そして、乾杯の後、酒がまわりはじめると、会場は少しづつ賑やかになって
いった。しかし、アルコールに弱い俺は早々に退散。酒を注いだり注がれたりするのも
俺は苦手だった。一人部屋に戻って布団にくるまっていると、深夜いたる方向から奇声やら
叫び声が聞こえてきた。ああ、なるほど。これじゃあ苦情も出るわけだ。だけど
我慢できないほどでもない。こうして布団にくるまっていればすぐに静かな朝が来る。
俺はそう考えた。しかし、順子達の帰りが遅いことに気が付き、俺は部屋を
出て迎えに行くことにした。宴会場に向かう途中ロビーを通りがかり、そこで異様な
光景を目にした。床一面ゲロの海。強烈な異臭が鼻をつく。破天荒なヤクザ者とはいえ、
自分が飲める量くらいわきまえているはず。なのにこの有様はいったい?。俺はゲロを
踏まぬようピョンピョン飛び跳ねながら廊下にでると、まかないさんと思しき女性が
仰向けに倒れているのを見つけた。白目をむき、口からは嘔吐物が溢れている。息を
している様子がない。急性アルコール中毒か!?。急いで人を呼ばないと!。俺は大勢の
人の声が聞こえる宴会場を目指し走った。
 「誰かっ、誰か来て下さいっ」
そう叫びながら宴会場に飛び込むと、今度は全裸の人間が血まみれになって天井から吊るされて
のが目に飛び込んできた。
 「おう、にいちゃんもやるか?」
ヤクザ達は、人間の死体(?)を肴にして酒盛りをしていた。あの生贄が誰なのかは解らないが、
すでに旅館全体が異様な空気に包まれていた。直感が告げる。逃げなくては。
だがその前に順子たちを探さなくてはならない。俺はもう一度ロビーに向かった。すると
  キエエエエェェェーッ・・・・  ギャアァァァァァ・・・・・
と、またもや奇声がこだました。ロビー奥の階段から吉晴が駆けずり下りてくる。
「助けてぇーっ」
その背後からセーラー服の少女が日本刀をメチャクチャに振り回して追いかけてくる。奇声
はこの少女が発していた。吉晴以外にも何人か子供達が半狂乱になって逃げ回っている。刀に切り
つけられたのか、血を流している子もいる。そしてとうとう吉晴が切り殺された。俺はロビーに
あったソファーを持ち上げ、それを盾にして少女に突進した。少女がソファーと壁にはさまれ身動き
が取れなくなった隙に俺は素早く刀を取り上げた。すると奇声が止まり、少女は放心状態となった。
いったいこの少女は、どうしたというのだろうか?。そしてこの日本刀・・・。ますます
順子のことが心配になってきた。どうか無事でいてくれ。俺は、再び自分達の部屋に向かった。
すると、部屋の前の廊下の隅に、あってはならないものが・・・。廊下の赤い絨毯の上に
順子の頭がポツンと置いてあった。そばに胴体は無かった。

 ここにいる奴等はただのヤクザとは違う。狂っている。俺は倉庫に行き、ガスバーナー
のタンクを背負った。そして2000℃の炎で酔いつぶれたヤクザどもを焼いて回った。人間の顔を
バーナーで炙ると、焼け焦げるというより溶けるといった感じで崩れていった。そして焼かれても
なお俺に勢い良く飛び掛ってくる奴は刀で首をはねてやった。タンク内のガスがなくなると、
今度はチェーンソーでヤクザを刈った。しかしそうこうしているうちに、少しヤクザが可哀そうに
思えてきた。ヤクザといっても、俺と同い年くらいのもいるし、その女房や子供もいたりする。それら
全員を殺すのは気が引けたが、もう止まらない。悲しいけど、自分の殺戮行為を止めることが出来なく
なってしまった。殺したくないのに殺して回っている。女子供関係なく。涙を流しながら。
 

「キモオタにいたる道」

 投稿者:wataru  投稿日:2007年11月13日(火)16時14分22秒
   「オタク」を自称していると、日頃自分について語る内容がどうも自虐的になり、
女性にまったく縁の無い「モテない君」あるいは「のびた君的キャラ」を演出して
しまったりするのだけれど、実際はもっとごくごく普通か、自分でいうのもアレだけど、
わりと恵まれているほうだったかも知れないのです。恵まれているかどうかの基準は
良くわからないのですが、参考までに私の過去をふりかえってみたいと思います。

 小学生の頃は、男子女子の別無くともによく遊んでいたと記憶しています。2人の女子に
誘われてアスレチックなんかに行ったこともありました。まあ、小学生なので、分相応な
広く浅い友達付き合いを楽しんでいました。中学では持ち前のひょうきんさと気さくな性格ゆえか、
わりと多くの女子からかまってもらえました。この頃私はどちらかと言えば小柄な体格
だったので、発育の早い女子からは、可愛く見られていたのかも知れません。女子の
「まったく、この子は、しょうがないんだから」「ほら、しっかりしなさいよ」みたいな
私に対する態度は、男としての自信を萎えさせたのですが、今思えば、ツンデレフェチも羨む
「萌えシチュエーション」だったのかも知れません。さらに私は「けっこうな
エロス」だという評判が勝手に広まっていて、「本当にいやらしいわね」とか「変態」とか
よく女子から言われました。でも実際は言われるほど性欲が爆発していたわけじゃないし、
ギャグで卑猥なことを言うことぐらいはありましたけど、部活の柔道に打ち込むスポーツマン
的な一面もありましたので、まあ「ふつう」の少年だったと思うのです。そのふつうの少年に
対して「エロい、エロい」と言うのは、女子が私をエロたらしめんとしているようにも受け取れる
のです。なんかもう、そういうプレイってかんじです。きっと「いやーん」とか[エッチ」とか
言ってる女子のほうが私よりもエロなのです。

 中学2年の時、同学年の女子から友達伝いに告られて、別れの名所である豊島園に「おためし
デート」をしたことがありました。相手の女子はわりと可愛い子で、まえからちょっと
気になってた子でもありました。部活の朝練で校庭を走っていると、逆方向から彼女も
走ってきて、すれ違う。彼女は卓球部だったのですが、毎朝このすれ違いを繰り返しているうちに
互いに興味を抱いたのかも知れません。このシーンを思い浮かべると、まさに青春って感じが
します。しかし、常日頃女子達から「エロ」だの「スケベ」だの言われ、親からも「お前はバカ」
とすりこまれていたので、私の自己評価は最低。なので、一人の女子から特別な好意を持たれる
ことに、かなり混乱が生じてしまいました。で結局、自信の無さからデート以降逃げにまわりました。
今思うとまったく情けない。下衆な考えですが「なぜやらないんだ?」といまさらながらに後悔することも
あります。そこそこ気になる女子がいて、その女子の方から告白→Vトゥギャザー。これが自然
の流れというもの。しかし・・・しかしこの時の私はいかんせん中学2年生。ぶっちゃけ、
チ○コがまだ鍛えられてなかった。チ○コのステータスがMAXには程遠かったのです。
彼女を応援していたバックの女子達からは、散々こき下ろされましたが、まさか
「チ○コのステータスが・・・」などと言い訳できるはずもなく、ただ黙って責め苦に耐えるしか
ありませんでした。

 中学3年の春。ある日の放課後。教科書をかばんの中にしまっていると、机奥から手紙が。
小さく丁寧に折られた手紙。心臓ドキドキ。さっそく人目をはばかって読んでみると
「wataru君は本当にわたしのことが好きなのですか?。こんな私でよかったら放課後
 音楽室の前で待っています  ○○より」
 手紙の主は、私の隣の席の女子。新学年になったとき「あの子、可愛いよね」とクラスメイト
に軽い調子で話したのがきっかけで噂になり、やたらと冷やかされるようになったのでした。
こんな些細なことで、しつこく冷やかすなんて、本当に中学生ってバカだと思います。
でも私もバカでした。彼女の申し出に対して、またもや逃げの一手。またまた大ヒンシュク。
今だったら「どうもすみませんでした。私が余計なことを言ってしまったために、迷惑を
かけてしまって。今年が中学最後の一年なので、楽しく過ごしていけたら幸いだと思っています。
受験のこともありますので、お互いがんばりましょう」くらい言えたでしょうが、ダメですね。
いよいよ高校受験が近づいた頃、仲の良い男子達には「お互いがんばろうな」みたいなことを
言い合って励ましあえたのに、女子に対しては壁みたいなものがあって、そういうコミュニケーション
がとれない。なぜだろうか?。相手を褒めたり励ましたりすると損をするとでも思ったのでしょうか?。
 冬、同じ熟に通う女子から「wataru君、なんか変わったね。落ち着いたっていうか、大人になった
っていうか。まあ、良いことだと思うけど」と言われました。確かに以前の様な軽薄さは薄らいだし、
身長も平均くらいには伸びましたけど。私は3年になって急速に根暗になったのですが、それを寡黙に
なったと受け取ってくれたのかも知れません。真相は2年の時までの女子からのチヤホヤが3年になって
パッタリなくなってしまったので、落ち込んでいただけなのです。やはり、告白された側にも誠実な態度は
必要なのです。あまりにもいいかげんな態度でいると、しまいには総スカンになるのです。
しかし、このことは教訓として今日まで生かされることはありませんでした。

 高校生になると心機一転、中学3年の根暗キャラを払拭すべく、明るいキャラでスタート。
毎日ギャグ、アホパフォーマンスの連発。「女子からモテなくなって落ち込むくらいなら、最初から
お笑いで生きていこう」と、そう考えたのです。これって「人間失格」げな発想なのですが、
わりと自分自身、肩から力が抜けて高校生活をエンジョイできました。この頃、とにかく人を
笑わせるのが趣味みたいになり、特に意中の女子が私のギャグで笑ってくれるのを見ると、本当に
嬉しくなりました。しかし、飲み会だとか、遊びに行く時に、完全にお笑い要員的なポジション
につかされるのが、少々悔しくて、淋しくなることもありました。自分で言うのもなんなんですが、
女にモテようとして、一生懸命かっこつけている、どの男友達と比べても、私はルックスで
引け劣ってるとは思っていませんでした。が、そういう格好付けを冷ややかに見つめながら、彼等を
嫉妬してたのでした。どういうわけだか、たいしてイケメンじゃなくても、気取っている男というのは
確かにモテるのです。ある友人なんかは3股かけてまして、彼女等と私も合わせてボーリング
センターで遊ぶという暴挙に出たことがありました。3人も彼女がいるなら、一人だけでも今だけ
こっちにあてがってくれよと言いたいのですが、そうはなりません。そんで、そのモテ男がストライク
を出すたびに、3人の女子が拍手喝さい。黄色い声援を送る。私も負けじとストライクを出すのですが、
その時はシラーとしています。私はボーリングはへたくそで、普段平均スコア50前後なのですが、
この時ばかりは神が味方してくれたのか、180出して奇跡の圧勝。しかし、女性陣からの賛辞は
ありませんでした。泣いても笑っても180のスコアを出せたのはこの日だけ。この女性陣の男に
対するあつかいの差は、差別と言って良いでしょう。モラルの欠如というべきレベルだと思います。
本当に不思議です。このモテ男は正直に言ってぜんぜんイケメンじゃないのです。誰に似ているか
と言ったら「少林寺木人拳」の木人って感じの無機質な顔立ちで、なんでこの男がモテるのか、
さっぱりわからない。しかし、あえて分析するなら、まず一人、年下の彼女をゲットしたとする。
そこで、一種のプレミア感のようなものが発生する。そして二人目は一人目の入札競争相手みたいな
ポジションに置く。さらに思わせぶりな態度で3人目に接し、しのぎを削らせる。とても私には不可能
な業だけど、それができる奴がいることは事実。そしてそういう奴にかぎって自分の彼女の自慢を
する。「僕って・・・僕って・・・モ・テ・ル」というのがこの男の口癖。まわりの友達は、そのことに
対して「なんだかなぁ〜」と言って笑ってすましていましたが、私は人知れず嫉妬の炎を燃やしていたの
でした。モテ男やそれに群がる女を軽蔑しておきながら嫉妬する矛盾。真の幸福や安らぎはそこには無いと
感じているからこそ否定しつづけているのだけど、でもまったくモテないのは悔しい。とある
カップルは関係が破綻しかけた時、私をよくダシに使ったことがありました。女のほうが素っ気無い彼氏に
「フンだっ、いいわよwataru君と2人で遊びに行っちゃうから」と言って私に誘いをかけてきます。
で、のこのことその女とカラオケに行く私。こんな感じで、ことあるごとに私は利用されるのですが、
利用された後、このバカップルは仲良くスーパー合体。そして翌日彼氏は、昨晩の情事の様子を私に
克明に説明します。「もうすげーよ。糸引いちゃってさぁ」って、こっちも話の生々しさに引きます。
この悔しさ、淋しさがありながら、どうしてもこの男とは立場を入れ替えたいとは思えません。

 高校を卒業したと同時に、元同級生の女子にしつこく付きまとったことがありますが、約一年追い回して
ようやく彼女のほうからこちらに近づきはじめてくると、またもや私は自然消滅狙いで逃げました。
彼女を追っている時は、それはもう真剣そのもので必死になってモーションかけるのですが、振り向かれる
と、急速に冷めていく。25歳くらいの時、友人等で夏の夜祭に出かけたとき、ふと気が付くと
さっきまでいっしょだった友人等が消え、いつのまにか、とある女子と2人っきりのシチュエーションに
なっていたことがありました。私は「あれ、みんなどこに行っちゃったんだろう?」と、キョロキョロ
あたりを見渡したのですが、傍らにポツリと佇む浴衣の彼女を見て「もしや・・・そういう事なのか」と
気が付くや、脱兎の如く逃げ出しました。男としてあるまじき行為かと思われるかも知れませんが、
自分の知らないうちに、友人等でそういう作戦が立てられていたというのが、どうにも気持ち悪くて
しかたがなかったのです。そしてこの浴衣の女子も、なんだかストーカーのようで薄気味悪い。こいつは
妄想の中で私をどうしているのだろうか?などと考えると、鳥肌が立ちます。もう、これが私の性質なのです。
高校の時、彼女がいなくて淋しい淋しいと嘆きつつ、体操部で吊り輪の練習をしている私を遠巻きに眺めている
女子のファンの存在を知っても、ちっとも嬉しいと思わなかったし、逆に気持ち悪がって無視しつづけました。


 徒然なるまま過去の自分を振り返ってみると、いまさらながらに驚きました。今まで、女性に
ふられた事や、バカにされた恨みつらみ、そこからくるコンプレックスで頭がいっぱいだったのですが、
実は、ふられたことよりもふったことの方がはるかに多かったことに気が付かされました。けして、自慢して
いるわけではなく、むしろこのことは人生の汚点だと思っているくらいなのですが、まあ、事実は事実として
再認識したに過ぎません。記憶と言うのは時間がたつと、いろいろ歪んでくるものです。

 ひとくちに「オタク」と言っても、いろんな種類が存在すると思います。「キモオタ」というのは、
とくに異性から「キモい」と思われるオタクで、生理的にうけつけない印象を与えます。
 言い方は悪いですが、「腐ったものは腐臭を放って、それを知らせる」ということと同じです。特に女性の
出産可能な時間はかぎられているので、見込みの無い男には時間はかけられない。そこで、種族保存の装置として
フェロモンを感じ取るセンサーが仕込まれていて、繁殖が可能かどうか嗅ぎわけるのです。はからずも
「キモオタ」からは、異性を苛立たせるフェロモンが漂っており、本人の自覚とは関係なく異性を遠ざけて
しまうのです。なにもかもがフェロモンに支配されているとは思いませんが、湯上りの若い女性から
匂いたつ香りは、狂おしいものがあります。クラクラっときて後先考えずに事を起こしそうになります。
しかし、かつて私が意中の女性とドライブに行った帰りのこと。助手席で眠ってしまった彼女を起こしては
可哀そうと思い、カーステのボリュームを絞ったところ聞いてはならないものを聞いてしまいました。
ズー・・・ズー・・・という彼女のいびきです。私でさえかかぬいびきを聞いて、ハンドルを握る両腕に
鳥肌が立ちました。フェロモンとか関係無しに百年の恋も冷めてしまいました。私の運転が下手という
こともあるのですが、彼女が車に酔ってゲロを吐いたときなんかは、私の顔は彼女以上に青ざめてしまいました。
私は異性を美化し神格化しすぎるところがあるので、いびきだとか、鼻毛だとか、ゲロといった神らしからぬ
粗雑なものを見せられると、ほんとうに幻滅してしまうのです。

 こんなことじゃ「オタク」の結婚は不可能なんだろうなぁと思うと、そうでもないケースもありました。
私以上のハードオタクでベルダンディーに憧れる友人は、ベルダンディーとはかけはなれた容姿の女性と
結婚しました。はっきり言ってこの女性はデブで、友人のほうはどちらかというとスラっとした体形でハンサム
なタイプでした。なにゆえ、このような組み合わせが実現したのか?。実は結婚する前友人は、とある女性に
ふられています。そこにデブダンディーが現れ、友人に慰めるように接したのです。で、できちゃった結婚。
友人は、アニメ大好きのハードオタクではありましたけど、結婚願望はあったのです。「願わないことは叶わない
が、願ったことはいつかは叶う」そんな気にさせるエピソードです。友人は「ハードオタク」ではありましたが
「キモオタ」ではなかったということです。ベルダンディーに憧れてるけど、奥さんはデブダンディー。
やっぱり私には理解できません。

 もうすぐ40歳という年齢をむかえるにあたって、もう少し生き方を考え直さなくてはならないような気がしてきました。
若かりし頃のあやまちを反省し、異性に対して、もっと優しく接していかなくてはならないと思います。
好意を伝える時も、好意を受けるときも、離れなくてはならない時も、相手の気持ちを考えて接したい。
「キモオタ」にできることは「優しさの追求」。普通の男がモテようとするエネルギーを全て、「優しさの追求」
に注げは、社会に対してなんらかのプラスを生み出せるのではないかと思います。今まではマイナスが多かった
わけなのですが、なんとかして、人に、社会に貢献したいと願っています。それが「キモオタ」の使命。
それが「キモオタ」の羽化登仙した真の姿だと信じております。
 

ロボット婦警

 投稿者:wataru  投稿日:2007年10月 8日(月)00時39分57秒
   ダイアナは人間の女そっくりのロボットだった。産毛、白い肌から
透けて見える血管、青い瞳、ソバカス、喋り方。何もかも人間くさい。
もしかしたら俺なんかよりもずっと人間に近いかもしれない。

 相棒はもうはいらないと言ったのに、あてつけのつもりか所長の奴、
こんどはロボットを俺にあてがうとは。まあ、今までに俺は相棒を5人も
殉職させてしまっている。所長は「ロボットなら気を使う必要がなくていいだろ」
というが、だったらもっと出来の悪い、男型にしてくれればいいのに。
ともかく俺はもともと一人でもやっていけるんだ。人間だろうと、ロボットだろうと
相棒なんてのは、足手まといになるだけだ。

 そして早くも修羅場到来。ダイアナが衛星画像を見せながら状況を説明する。

 「完全に包囲されました。敵は重武装。対戦車砲も所持しています」

 「お前だけでも先に逃げたらどうだ。俊足なんだろ」

 「何を言っているのですか?。私がおとりになって出て行くことは作戦として
 あるかもしれませんが、ただあなたをおいて逃げるなどということは、ありえません」

 「いや、なんていうか、俺は大丈夫なんだよ」

 「いいえ、いざと言う時は私が盾になります」

ロボットとはいえ、女にこんな事を言われるのは初めてで、いささか気が引けた。
俺達が隠れている建物に、敵が侵入してきた。このままでは2人とも蜂の巣にされる。
俺とダイアナは一か八かで建物の窓から外に飛び出す。それと同時に四方から
弾丸が飛び交った。そしてどうにもかわしきれなくなっとところで、俺はダイアナを
かばい、背中に無数の銃弾を受けた。

 「どうしてっ!・・・私をかばうなんて!?」

ダイアナは俺の肩を担いで、全速力でその場から逃走した。追っ手をまくとポーチから
救急キットをとりだし、俺を手当てしようとした。

 「大丈夫だよ、ちょっと衝撃を食らったが、全部防弾チョッキに当たったから」

 「嘘です!。弾は右肩にも当たっているはずです。傷を見せてください」

 「本当に大丈夫なんだ。心配いらないよ。ほら・・・」

俺は袖をまくって右肩を見せた。

 「本当・・・ でもなぜ?」

 「俺は、こういう体質なんだ。銃で撃たれようと、刀で切り付けられようと、俺の体は
  傷つくことはない。いかなる兵器も俺には通用しないんだ」

この俺の秘密を知るものは少ない。警察署所長とラボの研究員しか、俺が異能者であることを
知らない。ダイアナはまだ理解しかねるといった表情をうかべていた。

 「それでも・・・私をかばうのは間違っています。人間を守るのが私の役目ですから、
 これでは立場が逆です。以後、このようなことがないようにお願いします」

 「ああ、わかったよ」

俺のこの返事は嘘であった。完全に敵中突破を果すまで、俺はダイアナを守り続けた。
そして、この日を境にダイアナの心にある変化が生じた。今まで恐れを知らなかった
ダイアナの心に初めて恐怖の感情が芽生えたのである。
 

「初恋」

 投稿者:wataru  投稿日:2007年10月 6日(土)23時59分24秒
     僕が中嶋ミレイに気があったことは、誰の目から見ても明らか
というわけではなかった。僕は自分の本心を隠す癖があり、また
それをイキと考えていた。自分のまわりで、異性をめぐって、
泣いたり喚いたりしている友人達を見ていると、なんだかこどもこども
していて、とても渦中の人間になりたいとは思わなかった。10代の
頃は、そのうさにも憧れたこともあったが、今はもう、静かにして、心を
乱さずにいたかった。

 僕が最初にミレイに関心を持ったのは、彼女が女優のジョディー・フォスターに
似ていたから。そんな他愛のない理由から好きになった後ろめたさもあって、
話をすることはおろか、目をあわすことも意図的にさけていた。

 高校最後の文化祭の日が近づいてきた頃、僕は頭を悩ませていた。3年生は
受験のこともあって文化祭は自主参加なのだが、僕はクラスを説得して文化祭参加
を決定させた。反対意見も多かったけど、僕は皆に文化祭を楽しんでもらい
たかった。決をとって出し物は「フィーリングカップル」にきまったのだが、
準備半ばで、電飾や装置の作成で予算をオーバーしてしまい、計画は暗礁に。
苦肉の策で僕はクラスにカンパを呼びかけた。その日の放課後、装置作りに
没頭している僕の背中を誰かが、チョンチョンとつついた。振り向くと
そこに中嶋ミレイが立っていた。不思議なことに、その人物が中嶋ミレイだと
気付く前に、彼女に触れられた背中の一点から全身にかけて、電流の様なものが
走った。この時、自分でも驚くほど動揺してしまった。なんとか平静さを保とうと
したが、はたからはかえって不自然に映ってしまったかも知れない。

「あの、なにか?」

と尋ねると、ミレイは微笑んで右手を差し出し

「少ないけど・・・・」

と、カンパの千円札を僕に手渡した。僕は恐縮と喜びの感情がごっちゃになりながら

「こりゃどうもっ、ありがとう。助かるよ」

といって何度も何度も彼女に頭を下げた。僕はこの時、本当にうれしかった。
その後カンパ金もそこそこ集まり、なんとか文化祭の出し物を成功させることが
できた。「フィーリングカップル」は男女5対5で電飾の付いたテーブルを
はさんで座り、ゲームや質問コーナーの後、気に入った相手のボタンを押し、
相思相愛なら、結ばれるというもの。文化祭最終日に、ミレイに

「あなたは出場しないの?」

と言われたが

「僕は裏方でいいんだ」

と答えた。この日から、僕とミレイは少しずつ会話をするようになっていった。

 高校卒業前に、クラスメイトとの別れを惜しんだ僕は「ツーリングクラブ」なる
ものを作りクラスからメンバーを募集した。「ツーリングクラブ」はバイクや車で
あちこちに旅行に行くというもの。メンバーは特に仲の良かった10名がすぐに
集まった。その中に中嶋ミレイも含まれていた。物静かなお嬢様的雰囲気の漂う
ミレイが、どちらかというと不良的なイメージのあったバイクや車のグループに
簡単に入ってくれるとは思わなかったが、頭をさげて勧誘したら、あっさりOKして
くれたのだ。男6人、女4人のちょうど良いバランスのメンバー構成となった。

 高校卒業後すぐは、皆けっこう暇だったので、ツーリングクラブはほぼ毎日のように
おもてにでかけた。最初は街中や首都高速を当てもなく夜通しぐるぐる回ってみたり、
見知らぬ山道や、廃屋などを探検した。この頃は、そんなことが楽しくて楽しくて
しかたがなかった。自由な漂白の旅。貧しい、車中一泊、野宿当たり前の旅だったけど、
女子メンバーもよくついてきてくれた。バイクで富士山に行ったときは、約束したわけでも
ないのに、成り行きで僕の後ろにミレイが乗ることになった。責任重大で緊張したけど、
いざ走り出せば、喜びも加速していった。僕とミレイ、これまで特に深い内容の話を
したことも親密に触れ合ったこともなかったが、もう自分の中で、彼女への想いが
揺ぎ無いものになっていたことを確信した。背中に伝わってくる彼女のぬくもりが、
その想いへの答えのような気がしたが、それが何かの予感なのか、錯覚なのかはわからなかった。

 旅行も回を重ねるにつれ、計画性をもったものになっていった。伊豆の民宿に2泊3日とか、
すこしばかり予算もかけるようになった。最初の頃のような、行き当たりばったりも
面白かったのだが、ぼちぼちメンバーの中に就職が決まるものも現れたので、
それに配慮する必要がでてきた。大学や短大、専門学校に進学した奴等は暇をもてあまして
いたので、就職組みとは別に毎夜毎夜ドライブにでかけた。僕はというと、高校卒業後
約一年間、進学も就職もせず、ぶらぶらしていたが、さすがに親にせっつかれて、親父の
会社で働くことになった。これまで毎日のようにたっぷり遊んだので、もうそろそろ気持ちを
きりかえなくてはならない。遊びの誘いも断るようになり、徐々にメンバーと疎遠になっていった。
そしてミレイと二人きりで会うこともなくなっていった。僕はミレイに会えない日が淋しくて
つらかったが、個人的な連絡も控えるようにした。

 そうして僕は仕事に集中するようになっていったが、いちおうツーリングクラブを立ち上げた
張本人なので、夏の旅行は年に一度の恒例行事として計画することにしていた。計画が決まると
しばらくぶりにミレイに電話をしたが、雑談はいっさいせず、まるで業務連絡のように旅行の予定を
淡々と説明した。

 旅行当日早朝、3台の車が待ち合わせ場所に集まった。僕はミレイの姿を目で探した。
ミレイはすぐにみつかり、僕はホッとしたが、二人の間には物理的に距離があった。今までの
旅行では、いつも僕のそばにミレイが寄り添っていてくれたのだが、この日は様子が
違った。そして道中、何度かローテーションをしたのだが僕の車の助手席にミレイが座ることは
なかった。

 一向は熱海で海水浴を楽しんだ後、土肥の温泉に浸かった。夜中、僕は宿泊先の旅館を
一人抜け出し、遊歩道で夕涼みをしていた。しばらくすると、ミレイとカズヤがそばに寄ってきた。

「こんなところにいたのか。探したんだぜ」

カズヤは僕の小学生の頃からの幼馴染だ。大親友である。

「おまえに、話したいことがある」

「なんだい?」

僕はこの時、自分で「なんだい?」と聞いておきながら、なんとなく話の内容がわかっていた。

「実は、俺達・・・結婚するんだ・・・」

「マジかよ・・・!」

僕はミレイとカズヤを2人まとめて抱きしめた。

「おいおいおい、よかったじゃないか、おめでとう」

僕は二人の間に入り、両腕を彼等の首に回して、頭を引き寄せた。僕は心から親友を
祝福した。カズヤは最初戸惑いの表情を見せていたが、僕がなんども「良かった、良かった」
と繰り返すうちに、照れ笑いの表情に変わっていった。そしてミレイは僕の胸に額を押し当てて
微笑を湛えていた。こんな感じに大胆に彼女を抱擁することは、二人きりの
時には叶わなかった。皮肉なことに、彼女と親友との結婚を祝福する時になって、初めて
こんなに多く触れ合うことができた。
 僕はそろそろ2人を開放すべく、2人を抱える腕の力を緩めたが、
ミレイはまだ僕の胸から額を離さずにいた。僕はさすがに気兼ねしてカズヤの方を見たが、彼は
咎めることなく微笑んで僕を見つめていた。ミレイの顔は紅潮し、言葉に出来ない想いを
熱として伝えてきた。

 どうすることもできない、どことなくかなしい熱だった。
 

「無視」

 投稿者:wataru  投稿日:2007年 9月 6日(木)16時24分30秒
   ちょうど深い眠りに入りかけた時、携帯の着信音がけたたましく
鳴り響いた。こういう時、「あれ、もう朝か?」と思ったりして、あたふた
目覚まし時計や照明のリモコンを手探りで探したりして、実にまぬけである。
電話の主はガールフレンドの美雪。「天目刺峠を車で走っていたら、タイヤが側溝に
はまってしまい、抜け出せなくなってしまった。なので助けに来て」とのことだった。
時刻は夜中の2時。おいおいおいおい、俺はいつも仕事で5時起きだってのに、
今からダッシュで行ったとしても、天目刺峠までは1時間30分かかる。救出
作業に15分。そんで帰ってきたら5時過ぎるじゃん。ああでもしょうがない。
これは惚れてしまった者の弱みで行かざるをえないのだ。意を決しベットから
跳ね起きると、何かをバリリって踏んだ感触が・・・。部屋の明かりをつけると、
のぉーっ・・・・! 制作途中のガンプラを踏んづけてしまった。チクショー、
でもかまっている暇はない。いそいで車に油圧ジャッキと牽引ワイヤーと角材を
詰め込んで、いざゴー!。

 それにしても美雪はなんでこんな夜中に峠なんか走ってたんだろうか?。しかも
側溝にはまるなんて。マンガの真似でもして失敗したとか?。いやいやそんなことは
無いだろう。美雪の車はポヨサスのお買い物車だ。きっと夜景に見とれていて
落っこちたんだろう。おっちょこちょいな奴だなぁ。今回助けに行くことで、きっと
俺の株は急上昇するだろう。そうでなきゃ割に合わない。

 俺の車は、某遊園地の脇を越えて、森の抜け道に入った。街灯のない未舗装の
その道は、狭くて曲がりくねっているが、一番の近道である。しばらく進むと、
ヘッドライトが照らす先に見慣れぬ物体が浮かび上がった。あわててブレーキを踏み
停車する。行く手をさえぎるように横たわる真っ白い棒状のもの。倒木かとも思ったが
ライトの照り返しが眩しいほどに白く、枝も葉もまったくない。それが道を完全に
塞いでしまっている。乗り越えようにも、大きめの縁石くらいの高さがあるので
無理っぽい。俺は車を降りて、ソレに近づいてみて戦慄した。額から脂汗がどっと
流れ落ちる。白い物体は微かながらノソノソと動いている。巨大な白蛇!?
・・・いや、トカゲの足の様なものが付いている。退化した小さな足がついた蛇を
図鑑で見たことがあるが、形はそれにそっくり。これはそのアルビノ種だろうか?。
それにしてもでかい。全長8メートルはあるかと思われる。俺は車に戻り、そいつが
横断するのを待った。それにしても、東京からそう離れていない場所でこんなものに
出くわすとは。本当は警察か役所かなんかに届けるべきかも知れないけど、深夜だし、
俺自身時間がなかったので、無視することにした。白い怪物が視界から遠ざかると、
俺は再び車を発進させた。時間にして5分ほどのロスが生じてしまった。

 5分のロスを取り戻すべく、俺はさらなる裏道を選択する。国道に対して平行に走る
この道はかえって距離が長くなってしまうが、信号が少なく警察の取り締まりは皆無。
ここでちょっとスピードを出すことにした。さっきとはうってかわって、街灯が
点在し、道は広く明るく、森、草原、川、橋、といった景色が流れていく。裏道が
終わり国道と合流するあたりに生コンのプラントがある。道路標識の無い裏道では
こういう建物をよく目印にする。しかし、今宵のプラントは前に見た時と様子が
違うような気がする。時刻は3時をまわっているというのに、明かりが煌煌と
灯っている。ふと、サイドウインドウから上空を見上げると、なにやらエライ数の
円盤状のものが浮かんでいる。ウインドウを下ろすと フヨーン・・・ フヨーン・・・
と、それらしい音が聞こえてくる。俺は、「こういうもの肯定派」だが、実際に目の当たりに
すると、さすがにビビる。何だろうなぁ・・・ 深夜の生コンプラントというのはUFOの
集会場になっているのか?。数機のUFOはプラントとドッキングしたり離陸したりしている。
はたしてUFOはこっちに気が付いているだろうか?。たとえ相手が「未知との遭遇」の
ような友好的な宇宙人だったとしても、今コンタクトをとられるのは困る。美雪が
天目刺峠で俺を待っているのだ。だけど、このまま立ち去るのももったいないので、
いったん停車し、デジカメを取り出してUFOを撮影。すると突然一機のUFOがこちらに
急接近。写真を撮ったので怒ったのだろうか?。車を発進させ、まこうと思ったが
ふり切れない。身の危険を感じ、デジカメを捨てようと思ったが、それはちょっと
おしいので、中のメモリーカードだけを抜き出して
 「ほら、ここに君らを写した画像が入ってるから、これをやるから勘弁してくれ」
と言って、窓から放り投げた。するとUFOから長いアームが伸びてきてメモリーカードを
拾うと、またプラント上空に戻っていった。まったく「触らぬ神にたたり無し」である。

 その後も俺は、道中いろんなめにあった。トンネル幽霊や日本語がおかしな警察官、
まったくをもって正体不明な名状し難い何かに遭遇したり、カーナビが狂ったりと。しかし、
それらを無視しつづけて、なんとか天目刺峠に到着することができた。イレギュラーな出来事が
起こっても、無視していけば目標は達成できる。俺はそう確信した。もうちょっとで美雪と合流
できるはず。ところが美雪の車がなかなか見つからない。ぐるっと峠を一周してみたが
やはり見つからないので、携帯にかけてみた。すると

 「あっ、来てくれたんだ。今ね、ふもとの自販の前にいるんだ」

さっそく、ふもとのパーキングのところに行ってみた。すると美雪の車は無かったが
そのかわりに、ナウいスポーツカーとでかい4駆が止まっていて、そのかたわらで美雪と
見知らぬ2人の男が、缶コーヒーを飲みなが楽しげにらくっちゃべっていた。そばにより話を聞くと
こういうことだった。美雪はスポーツカーの男にさそわれドライブしていが、その男が
格好つけてドリフトの真似ごとをして、側溝に方輪を落としてしまった。すぐに俺に救援を
要請しが、途中で地元のランクル乗りが通りがかったので、牽引して助けてもらった。
それっていつごろの話なのかと聞くと、2時半頃のことだという。俺が白い蛇と
遭遇した頃だ。今時刻はちょうど4時。うっすら空が白み始めてきた。俺は言いようの無い
虚無感にみまわれた。

 「俺、仕事だから・・・そろそろ変えるわ」

美雪たちは、まるで俺の存在に気付いていないかのように話し込んで、時々大笑いする声が
峠にこだましている。無視かよ・・・・。

  おわり
 

「カードバトラー」

 投稿者:wataru  投稿日:2007年 8月17日(金)14時19分18秒
   私の名前はメイ・リンミン。12歳。今、友達の 義大 勇君(11歳)の
カードバトル世界大会決勝戦(東京ドーム)にセコンドとして立ち会っている。
でも私、実はカードバトルのことはさっぱりわからないまま参加している。前日

「こんな大事な試合に・・・私なんかよりもっと・・・」

と言って辞退しようとしたけど、勇君は

「大事な試合だからこそ、メイ・・・君が必要なんだ」

って言ってくれた。この言葉に感動してセコンドを引き受けてしまった。
 ちょっと前まで知識ゼロだったカードバトル。でも、これまでの予選、
準決勝の試合の様子を見て少しだけ理解できた。

 カードの絵柄は千差万別。中世風の鎧や剣、怪獣に妖精。それだけじゃなく
近代的な銃、戦車、戦闘機。かと思ったら特撮ヒーローやアニメのキャラ
まで何でもありあり。どうもこれらはトレーディングカードの類で、世界観は
特に限定されていないらしい。ルールはターン制で、交互にカードを出し合い、
相手より強いカードを出したほうが勝ち。ところがカードには強さや防御力の
数値が示されていない。勝敗は5人のジャッジ(持ち点一人当たり10)と会場
5万人の観客の50/50の割合で判定される。つまり、カードの絵柄をあくまで
も主観的に評価するシステムになっている。なので結果はカードを開示した後
もプレーヤーの予想どおりになるとは限らない。場の空気と、それによる
カードの印象が重要なキーとなる。

 緊張のバトルはつづく。勇君の決勝の相手は世界チャンピオン、ロドリゲス・ドヌンコ(16歳)。
2人とも一進一退の攻防。そして決着がつかぬままサドンデスマッチへ。先に一勝したほうが勝ち。
何度もドローが続き、手持ちのカードの枚数が徐々に減っていく。勇君は極度のストレスと披露
からか、かなり顔色が悪い。対するロドリゲスは色黒なのでコンディションのほどは
わからない。セコンドに出来ることは、ゴルフのキャディーとほぼ同じ。プレイヤー
に的確なアドバイスを与えるほか緊張をほぐす重要な役割を担う。

 さあ、ついに2人の持ち札はわずか数枚ずつとなってしまった。選択肢は限られている。
ロドリゲスの攻撃。切り札は「小公女セーラのダイヤモンド鉱山の権利書」カード!。時価300万円の
超激レアカードだ。おおおおおお・・・・・・  会場内、大きなざわめきがこだまする。
貧しい幼少年時代をおくってきたロドリゲスの渾身の一撃。一方勇君の残りのカードは、
とほほ・・・大したものが残っていない。前半で「ガンドロワ」カードを使ってしまったのが
痛かった。ここで確実に勝利しないと、次のターンでの勝ち目は無い。迷っていると、突然
勇君が倒れてしまった。抱き起こし額に触れると凄い熱。披露がピークに達してしまったのだろう。
なんという虚弱体質。カード集めばっかりやっていて運動をせず、偏食していたせいだ。勇君は私に

「メイ、最後のカードは君が選んでくれ」

と哀願する。が、しかし・・・選んでくれと言われても・・・本当にショボイのしか残ってない。
困った、どうする?。ロドリゲスのカードは「ダイヤモンド鉱山の権利書」。「小公女セーラ」の
物語の中ではまさに一発逆転の必殺アイテムだ。例えこちらに「ガンドロワ」が残っていたとしても
劇中での役割からして勝ち目は無かった。ガンドロワはイデオンと刺し違えているから勝利の象徴
としてのイメージは薄い。「ダイヤモンド鉱山の権利書」の弱点は何か無いのか?。ダイヤモンド鉱山
・・・鉱山ゆえ、資源の有限性。物語の時代背景からして貿易も限られはず。時間、地域、民族の
垣根を超えた富。あるいは富に匹敵する何か。ロドリゲスに勝つには、そんなカードを出すしかない。

 私は意を決して一枚のカードを選んだ。

「いくわよっ!」

バシィッ!  私が 勢い良くデッキに叩きつけたカード、それは私がよく知らない萌えキャラ
(多分エロゲーかなにか)が男の子のチ○コをくわえている「モエりんのフェ○チオ」カードだ!。

 正直子供の私にはこのカードに描かれている行為が何なのかよくわからない。しかし、他に
残ったカードは、しょうもない「クレクレタコラ」や「ブースカ」といった懐古趣味的な意味の
無いものばかり。これに比べれば「モエりん」カードは背徳的でなんか凄いっていう気がした。

 周囲から 「マジかよ・・・」って声が聞こえてくる。失敗したか?。私は不安からか、
無意識に勇君の手を握り締めていた。そしていよいよ判定がくだされる。

 「ダイヤモンド鉱山の権利書」カード対「モエりんのフェ○チオ」カード・・・・
ジャッジ、30対20・・・・観客、10対40・・・・・合計、40対60で・・・・・・・
「モエりんのフェ○チオ」カードの勝ち!、義大 勇君の優勝です!。新世界チャンピオンの誕生です!。

 観客総立ち。割れんばかりの拍手喝さい。

それにしても、なぜ私達は勝てたのだろうか?。後日、ロドリゲスと面会し話す機会を得た。
ロドリゲスによれば、じつは彼も最後に「モエりん」カードを数枚持っていたという。しかも
それは「モエりんのハードコア」カード。それを先に切られていたら私達は負けていただろう。
ロドリゲスにとっては、自分の国の街中で日常的に行われているS○Xよりもダイヤモンド鉱山の権利書
の方が魅力的で勝てると思ったのだ。しかし、今大会の会場は飽食の国日本。観客の大半は童貞のオタク。
オタクたちは、ダイヤモンド鉱山の権利書をナンセンスとし、今そこにある快楽を選んだの
だった。実力はロドリゲスが上回っていたが、私達は文化の違いに助けられたのだ。勇君曰く

 「アウェイにはアウェイの、ホームにはホームの戦い方がある」

 カードバトルのなんという奥の深さ。私はもっともっと研究して、義大 勇君をこれからも
サポートしていく。


 あとがき・・・・小生、遊戯王とかに代表されるカードゲームについての知識はまったくゼロ。
多分、こんな感じなんじゃないかなぁという妄想で書いてみた。どうだろか、けっこう当たってる
かな?。
 

以上は、新着順1番目から10番目までの記事です。 1  2  3  4  5  6  7  8  |  《前のページ |  次のページ》 
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